このニュースに関連して、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で約16万人のフォロワーを持つユーザー・夢遣唐朝さんは27日、国外で悪いことをすると「中国人」として扱われ、善い行いをすると「個人の好意」として扱われることに対する不満をぶつけるツイートを掲載した。
夢遣唐朝さんは、「救助行為は個人の愛によるもので、国と結び付けるべきではないと論じたところ、一部メディアから批判を浴びた。こんな国に希望はあるのか」という中国人弁護士のツイートを紹介。この弁護士の意見に代表されるような「悪い行為の時だけ国を担ぎ出す」風潮を批判した。
このツイートに対して、ほかの微博ユーザーは「自分たちの短所をあげつらうことに慣れちゃったんだよね」、「われわれ中国人が誰かに劣っているということはない」、「なんで中国人も外国人と一緒になって自分の国の人を貶めてるのだろう?」、「そのとおり! なんでゴミをポイ捨てしなかったり、他人を重んじたりしている多くの人の話を持ち出さないのか」といった賛同コメントが寄せられた。
一方で、「国外の自国民に非モラル的行動が極めて多いことは否定できないな」、「残念ながら外国人は、観光客の行動がその国を代表していると考えるからね」という意見を残すユーザーもいた。
物を壊すのはいとも簡単だが、それを作り直すには時間と労力がかかるように、悪評は目立つうえに一瞬で広がり、良い評判は目立たず、広めるには地道な努力と長い時間を要する。中国人観光客に対するネガティブな報道が目立つのは、大国化した中国に対するある種の恐れもあるだろうし、人口が多いだけに非モラル行為の絶対数が多くなるという点もあるだろう。
ただ、良い評判も悪い評判も、判断するのは自分たちではなく現地の人びとだ。とにかく腐ることなく、必要以上に卑下することなく、非モラル行為を減らして善行を地道にを積み重ねていくしか、中国人観光客の評判回復への道はないのである。(編集担当:近間由保)(写真は新京報の25日付報道の画面キャプチャ)