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【コラム】中国の第14次5カ年計画と2035年までの長期目標について考える

2020-11-25 10:32

日本経営管理教育協会が見る中国 第647回 ――宮本邦夫

 中国共産党は、先ごろ第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が採決した第14次5カ年計画案と2035年までの長期目標案を公表した。この中で注目されたのは、中国が今後AI(人工知能)、生命科学などを重点に「科学技術強国」への舵取りを鮮明に打ち出したことである。こうした方針が日本に与える影響について考えてみたい。

◇目を引く2つの方針

 公表された方針の中で特に日本に影響を与えるものとして、私が注目したのが2点ある。1つは、2030年までに環境に配慮した生産を形成し、二酸化炭素排出を安定して減少させると、脱炭素化社会を目指したことである。脱炭素化対応に関して日中の協力が期待される。2つ目として指摘したいのは、「科学技術強国」を実現させるために、基礎研究を担う人材を育成して、国内外の人材が集まる環境をつくるという点である。中国一国では「科学技術強国」は実現が難しいと判断し、世界各国から人材を集めるという“開かれた中国”を世界に向けて宣言したわけである。

◇自動車産業にとってはチャンス到来

 脱炭素化社会を目指す政策の中で重点となるのは、何といっても自動車の脱炭素化であろう。中国では、電気自動車(EV)がかなり普及してきているが、電気自動車以外の脱炭素化を目指した新エネルギー車(NEV)などの環境対応車が有望視されている。実際、中国では、電気自動車、プラグハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)などの新エネルギー車の開発や販売促進の計画を発表している。日本の自動車会社は、中国政府が要求する新エネルギー車の条件を満たす自動車を開発する能力・技術を有していると思われるので、まさにチャンス到来と言えるだろうる。

◇改めて認識したい人材育成の必要性、重要性

 前述のように、中国では、人材育成に従来以上に取り組み、さらに国外からも人材を集めるということであるが、翻って日本に目を向けると、科学の基礎研究の予算が削られており、将来を不安視する人も多い。この傾向が進めば、若い人の中には、中国の大学に留学し中国で就職する者も増えてくるだろう。つまり、人材の海外流出が深刻な問題になるかもしれないのである。日本は、天然の資源に恵まれておらず、人材と言う資源に頼ってきた国である。日本の将来を考えると、人材育成を怠ると国が亡びると意識して、改めて人材育成の必要性、重要性を認識し真剣に取り組むべきである。(写真は、日本の自動車メーカーのロゴ。提供:日本経営管理教育協会)
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