記事はまず、日本の20歳以上の女性を対象にした行列に関する調査では、並ぶのが嫌いと答えた人が84%に達したと紹介し、「日本人は別に並ぶこと自体が好きなわけではない」と指摘した。それでも列に並ぶのは、「並ぶ価値があると分かっている時」や「限定物を手に入れるため」、「どうしても食べたいものや買いたいものがある」などの理由が挙げられていたという。
続けて記事は、心理学的な観点から日本人が列に並ぶ理由を分析。「情報や判断が不確実な時に他人の行動を参考にする傾向が強い」との学者の見方を伝えた。それで、列に並んでいると「安心感」があるとしている。このほか、集団心理を利用して「営業手段」として意図的に行列を作り出す店もあると指摘した。この点は中国も同様であり、新規開店の際にサクラを雇って並ばせる店もあるほどだ。
また、別の理由として日本人には「苦労自慢」をする傾向が強いことも関係していると分析。「何時間も並んだ」という苦労話は自慢になるからだという。さらに、「幼いころからの習慣」となっているため、中国人と違って列に並ぶことがあまり苦にならないのだと紹介。日本では列に並ぶことが守るべき公衆道徳になっていると伝えた。
中国でも最近でこそ列を作って並ぶようになってきたが、強制的に並ばせるために仕切りを設けるなどの対策が効果を生んでいる面もあるだろう。この点、どんな理由であれ自主的に列を作る日本人は、やはり礼儀正しくマナーが良いと言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)